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UKのヴァーティカル・レコードから、3面デジスリーヴでのリリース。カレン・マシスンはスコットランドのアーガイル州テインイルト出身の女性シンガーで、何よりカパケーリ(ケーパーケイリー)のボーカリストとして知られていると思う。本作は、20年にリリースされたソロ名義フィフス・アルバムで、メンバーは、カレン、ドナルド・ショウ、マイケル・マクゴールドリック、エウイン・ヴァーナルのカパケーリ組の他、ジェームズ・グラント(ex.ラヴ＆マネー,etc)、ハンナ・フィッシャー、ソレン・マクレーン、アリエン・コスカー(ex.ウルフストーン,etc)、ジョン・ドイル(ex.ソーラス,etc)、フレーザー・ファイフィールド、クロックワーク・ストリングス等々が曲によって適時参加、プロデュースはショウ。「蛍の光」でも知られるロバート・バーンズの作詞／採集曲や、チャイルド・バラッド等のスコティッシュ・トラッドと、グラントやショウのオリジナルが違和感なく並んでいて、概ねしっとりとエレガントな仕上がり。曲によっては管楽器も交えた洗練感のあるアレンジだが、トラッド基調のくぐもった情感がしっかり担保されていて、全体がセピア調の甘すぎない木漏れ日感に収束。耳触りの丸いピアノ、エレピ、アコースティック＆エレキ・ギター、フィドル辺りを軸としたアンサンブルは、派手ではないがリズムのハマりが小気味よく、ボーカルに寄り添う緩急の流れも非常に上等。年齢を重ねることで滲み出る柔らかい空気感が、トラッドとポップスの狭間で見事に顕われている印象で、涼やかさと暖かさが同居する、淡々と心地好い好盤と思う。素敵！。
輸入盤
(Trad&Folk/Trad,Folk,Folk Rock / Digi-Sleeve CD(2020) / Vertical Records/UK)
Karen Matheson(vo)
Donald Shaw(p,acdn,hnum,sampler)
James Grant(g,dobro,vo)
Sorren MacLean(g,vo)
Hannah Fisher(fdl,vo)
Ewen Vernal(b)
Alyn Cosker(ds)
John Doyle(g,bzki,vo)
Anna Massie(mdln)
Dirk Powell(banjo)
Fraser Fifield(sax)
Ryan Quigley(fl-hrn)
Michael McGoldrick(wsle)
Rudi Di Groot(cello)
James MacKintosh(ds)
Crockwork Strings(strings)
Produced by Donald Shaw
収録曲目
01.Cassiopeia Coming Through
02.The Aragon Mill
03.Still Time
04.Little Gun
05.The Diamond Ring
06.Lassie With The Lint White Locks
07.The Glory Demon
08.Recovery
09.Laurel To A Wreath
10.Orphan Girl
11.Ae Fond Kiss
