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UKのトーキング・エレファントから、見開きデジスリーヴでのリリース。カーラ・フックスはドイツ人女性シンガー・ソング・ライター(SSW)兼マルチ奏者で、本作は23年にリリースされたおそらくファースト・アルバムと思われる。20年にカーラがYouTubeにアップした、サンディ・デニーのセカンド「サンディ」にインスパイアされた曲「ソングバード(3曲目)」とサンディの曲のカヴァー演奏が、偶然メルボルン在住のサンデイの娘ジョージア・ルーカスの知るところとなり、カーラを気に入ったジョージアが、所蔵しているサンディの未発表歌詞ノートに載っている歌詞に曲を付けて見てみてはどうかと提案して、本作の制作に至ったという経緯らしい。メンバーは、ボーカル、ピアノ、ギター、クラリネット等をマルチに熟し、プロデュース兼任のカーラを軸に、ニールス・カイザー、モーリス・エーザー、マリオン・フリートウッド、クリストフ・ゴルトシュタイン等が曲によって適時参加、ジョージアもスポークン・ワードで1曲参加している。前述の通り、「ソングバード」以外はサンディの歌詞に曲を付けた楽曲集で、サンディを聴いた時にいつも感じていた、70年代ヨーロッパ映画のアンバーな色彩と空気感のような、淡い木漏れ日感と柔らかいセピア感が、見事に封じ込められている印象のサウンド。何をもって『サンディらしさ』とするかは人それぞれという気もするが、少なくともある種の郷愁感が担保されていることは請け合いで、洗練感とイモっぽさの狭間でしっとりした情感がくぐもり感に収束。全体の涼やかさや浮遊感はアシッド・フォーク系としても成立していて、ともかくも流していて素直に心地好い好盤と思う。ジョージアが手掛けたアートワーク＆デザインも素敵。
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輸入盤
(Folk&Folk Rock/SSW,Folk,Acid-Folk / Digi-Sleeve CD(2023) / Talking Elephant/UK)
Carla Fuchs(vo,p,org,clst,ac-g,el-g,clnt)
Niels Kaiser(ps-g,ac-g,el-g)
Maurice Oeser(b)
Marion Fleetwood(fdl)
Christoph Goldstein(fdl)
Georgia Lucas(spoken-word)
Produced by Carla Fuchs
収録曲目
01.Sixpence
02.Go West
03.Songbird
04.Simply Falls Apart
05.If You Are Free
06.Charm And Patience
07.Georgia
08.Half Way Home
09.Winter Elms
10.Winning Of The Game
