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UKのベイスン・ロックから、見開きデジスリーヴでのリシュー。ジュリー・バーンはニュー・ヨーク州バッファロー出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、ジュリーが17歳の時にウェディング・シンガーだった父親が多発性硬化症で演奏出来なくなり、ギターを譲り受けて弾語りの活動を始めたらしい。その後、ピッツバーグ、シカゴ、シアトル、ニューオーリンズ等々を転々としながら音楽活動と環境化学の勉強を続け、16年以降はニュー・ヨークに戻り、音楽活動と並行してセントラル・パークのレンジャーとしても働いているようだ。本作は、14年にUSAオリンダル・レコードからリリースされたファースト・アルバムだが、12年2月リリースの「ユー・ウッド・ラヴ～(1～5曲目)」と12年11月リリースの「ジュリー・バーン(6～12曲目)」の2本のカセット・テープ作品と、12年12月リリースの7インチEP「ファスター・オア・グリーナー～(13,14曲目)」収録の全曲をコンパイルしたもの。メンバーは、基本的にボーカル、ギター、オルガンのジュリー1人のようだが、確かなことは判らない。概ね、呟き＆囁き系女性ボーカル・アシッド・フォーク方面で、淡々と線の細い儚さと内省的な情感が交叉。シンプルなギター弾語りスタイルを軸に、時折何らかのエフェクト効果やオルガンも交えたドリーミー系のサウンドは、力の抜けたシングギングも楽曲も、例えばヴァシュティ・バニアンの浮遊感とカレン・ダルトンの気怠さを足して割ったような印象。このスタイルで形になるのは、ある意味すごいことだったりもして、淡いセピア調の郷愁感がドローン的に滲んでいく感じは、ともかくもフワフワ＆プカプカで流していて非常に心地好い。空気感や雰囲気の演出だけでは成立しない、個の存在感がリアルに感じられるサウンドで、この線としては文句なしの好盤と思う。
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輸入盤／デッドストック入荷
(Acid Folk/SSW,Folk,Psyche / Digi-Sleeve CD(2017) / Basin Rock/UK)
Julie Byrne(vo,g,org,electronics,etc)
Produced by Unknown
収録曲目
"You Would Love It Here, It's The Perfect Place For You (2012/Cassette Tape)":
01.Wisdom Teeth Song
02.Young Wife
03.Attached To Us Like Butcher Wrap
04.Holiday
05.Butter Lamb
"Julie Byrne(2012/Cassette Tape)":
06.Piano Music
07.Prism Song
08.Marmalade
09.Vertical Ray
10.Emeralds
11.Keep On Raging
12.Piano Music For Lucy
"Faster Or Greener Than Now (2012/7inch EP)":
13.Holiday (Version)
14.Marmalade (Version)
