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UK/EUのベイスン・ロックから、見開きデジスリーヴでのリリース。ユニ・ハーベルはおそらくオスロ出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、21年にファースト・アルバム「オール・イアーズ」をリリースしているが、バイオグラフィ等が見つからず詳しいことは不明。本作は、23年にリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、ギター弾語りスタイルのユニを核に、エミル・ネイガールド・ペーターシェン、スティアン・スカーデン、スヴェレ・トシュテンスン、テア・ステインモ・ヘルネス、ソフィー・モルトヴェット、エレン・マルティン・ギズメルヴィク等々が曲によって適時参加、ユニとスカーデンの共同プロデュース。概ね、くぐもりほぼ満点のアシッド・フォーク系サウンドを展開していて、淡々とセピア調のアンバーな情感が続く、流していて非常に心地好いサウンドスケープ。若くして交通事故死した妹への想いや、自然と調和する暮らしを歌った曲など、落ち着いた前に出ない佇まいが内省的な空気感に収束。スリー・フィンガーや間の多いストロークなど、乾いていて湿った響きの70年代的アコギの音色の柔らかさや、時折セルフ・ハーモニーコーラスも交えた倍音の多いユニのシンギングのマッチングも上々。淡いヴァイオリンやチェロ、グロッケンシュピール、エレクトロニクス等も含めた、シンプルなバックのアンサンブルもとても素敵で、ステッカーの『ニック・ドレイクのようなギター、カレン・ダルトン、シビル・ベイヤー、ジュリー・バーン方面』の謳い文句通り、何かを慈しむような情感が涼やかに美しい大好盤と思う。個人的には、ライラ・トリストラム辺りを彷彿させられた。素晴らしい！。
輸入盤
(Acid Folk/Folk,SSW / Digi-Sleeve CD(2023) / Basin Rock/UK,EU)
Juni Habel(vo,g)
Emil Nojgaard Petersen(g,etc)
Stian Skaaden(g,etc)
Sverre Thorstensen(kbd,etc)
Thea Steinmo Hernaes(glocken,etc)
Sofie Mortvedt(vln)
Hakon Brunborg Kjenstad(vla)
Ellen-Martine Gismervik(cello)
Produced by Juni Habel, Stian Skaaden
収録曲目
1.Rhythm Of The Tides
2.I Went Out And Sought For Your Name
3.Little Twirl
4.Valiant
5.When We Awake
6.Chicory
7.Drifting Pounds Of The Train
8.I Carry You, My Love
