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UKのフィー！から、見開きデジスリーヴでのリリース。ピーター・ハミルは、ロンドン出身のシンガー＆シンガー・ソング・ライター(SSW)で、何よりヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG)のリーダーとして知られていると思う。ソロとVDGGで現在も現役で活動を続ける孤高の巨人。本作は、17年にリリースされた37枚目のソロ・アルバムで、ボーカルとギター、ギター・シンセ、ピアノを中心とした全てハミル1人によるパフォーマンス。16,17年と連続して来日、札幌も含め新旧織り交ぜたセレクトの弾語りで健在な姿を見せていたが、本作収録曲も何曲かは各会場でバラバラに披露していたようなので、多少お馴染みの人もいるかも知れない。概ね、従来のハミル的内省的ダンディズムは十分に担保しつつも、深い暗闇から湧き上がってくるようなダーク感は少し抑えつつ、スッキリとした透明感のようなものが顕われている印象。ボーカル、ギター、ピアノを軸とした基本的にはシンプルなサウンドながら、ハーモニー・コーラスも含むボーカル・アンサンブルや、ワンポイント的に挿入されるシンセやベース、ホワイトノイズ的フラグメント等が、ある種のアクセントと彩りを生んでいて、全体を晴れやかで落ち着いた印象に収束させている。それ程暗さが強過ぎない楽曲の曲調も、肯定的な優しい空気感に一役買っていて、非常に心地好くて聴きやすい好盤と思う。このとりあえずの柔らかさは、従来のハミルからのヴァリエーションとしてはけっこう新鮮で、もしかして入門編としても悪くないかも知れない。
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輸入盤
(Progressive/Psyche,SSW / Digi-Sleeve CD(2017) / Fie!/UK)
Peter Hammill(vo,g,p,other instruments)
Produced by Peter Hammill
収録曲目
01.My Unintended
02.Reputation
03.Charm Alone
04.What Lies Ahead
05.Anagnorisis
06.Torpor
07.Milked
08.Girl To The North Country
09.On Deaf Ears
10.The Descent
