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UKのヘグリ・レコードから、3面開きデジスリーヴでのリリース。カリーネ・ポルワートはスコットランドのバンクノック出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、スティーヴ・バーン、マーク・ダンロップ等とともに98年にマリンキーを結成、2枚のアルバムをリリース後脱退、03年にソロ活動に転じた。本作は、12年にリリースされたフィフス・アルバムで、メンバーは、カリーネ、カリーネの従兄弟のスティーヴン・ポルワート、インゲ・トムソンのトリオ編成を核に、曲によってマッティー・ファウルズ、イアン・サンディランズ、レイア・ダン、サラ・ヘイズ、スティーヴン・カウリング、プロデュース兼任のイアン・クック等々が適時ゲスト参加。前作「ディス・アースリー・スペル」から、DVDを経ての4年振りのスタジオ・アルバムで、何というか一皮剥けたような感があって、従来のアンバーなくぐもり感が一段と昇華されている印象。上質なアシッド・フォーク的静謐さが全編に漂っていて、ブリティッシュ的くぐもり感、アメリカン・フォーク的木漏れ日感、ポスト・オルタナ的クール感とサウンド・メイキング等々、これまでのカリーネの諸要素がトラッド然とした『前に出ない感じ』に見事に収束。この、アシッド・フォーク調のフワフワした浮遊感と淡々とした情感の発露は、柔らかい光の部屋の中で淡い色調の水彩画を観ているような感覚で、それはそのまま素敵なスリーヴのイメージにも繋がる感じ。耳触りは丸いが芯のあるボーカル、シンプルで的確なアンサンブルとハーモニー・コーラス、儚いメロディとしつこくない郷愁感、美しさと緊張感が同居する、ともかくも非常に心地好い文句なしの好盤と思う。素晴らしい！。
輸入盤／デッドストック入荷
(Folk&Folk Rock/SSW,Folk,Acid Folk/ Digi-Sleeve CD(2012) / Hegri Records/UK)
Karine Polwart(vo,ac-g,tenor-g,hnum,per)
Steven Polwart(ac-g,el-g,vo)
Inge Thomson(p-acdn,glocken,klba,per,vo)
Iain Cook(p,kbd,per)
Leila Dunn(clnt)
Sarah Hayes(fl)
Steven Cowling(horn)
Alex Trotter(tp)
Tom Poulson(tp)
Iain Sandilands(mrba,vib,per)
Mattie Foulds(per)
Produced by Iain Cook
収録曲目
01.Cover Your Eyes
02.King Of Birds
03.Tears For Lot's Wife
04.Don't Worry
05.We're All Leaving
06.Tinsel Show
07.Strange News
08.Sticks 'n' Stones
09.Salters Road
10.Half A Mile
